レコード掘った郎のソウル・和物日記

PCDJに移行した関係でレコード購入はプチ引退中。もっぱらCDばかり購入している。ソウル・和物・ジャズがメインジャンル。

レコードせどり 初心者の人へ ② レコードせどりってどうなの? パート2 

前の記事がこちらです。 

レコードせどり 初心者の人へ ② レコードせどりってどうなの? パート1 - レコード掘った郎の海外レコード通販日記

  

一番先に言っておきたい事実があるんですが

レコードの売り買いだけで生活することは可能

です

 

レコードの価格差で生活することは当然可能で

そうじゃなきゃレコード屋はなりたちません。

 

けれど、もうそれは「せどり」というか「レコ屋」っていうね

 

自分が考えているせどりのイメージって

平日の時間の2〜3時間や休日を使って

月に平均1〜5万円くらい安定して稼ぐくらいのものをだったんですよ

資本金としても、いっても100万くらいか?

 

そんなこともあって

「(レコードの売り買いだけで)月収50万円!!」

「(レコードで)人生を自由に!楽しくしよう!」的なネットとかの

書き込みを見たりすると、噴き出してしまうわけです

 

むしろレコードのせいで人生、棒に振るんじゃないか?

人生を楽しくはできても、自由にはならないと思う

 

とにかくレコードだけで一攫千金は自分の考えでは100%無理。

音楽が好きな人であればあるほど分かっていると思うけど

今の、そして今後の音楽は、データ化とアーティストの広告差別化の時代なんでね

 

そういう意味でも、本当にたくさん稼ぎたい!と思っている人は、

レコードは自分は心からおすすめしない。

CDとDVDの併用は必須です。

 

そもそもね レコードせどりってリスクが高いんスよ

 

1:人口が少ない

今の時代、レコードって「どうやって聞くんすか?」って

聞いてくる人は山ほどいます。

だからこそ僕らレコード好きが、レコードの良さをどんどん世の中に

発信していき、レコード人口を増やしていく義務があると

勝手に思っているんですが、せどりになると話は別です。

 

レコードの聴き方すら知らない人が多いという時点で、

せどりの対象としてどうなんでしょう?

 

そう考えるとレコードよりも遥かに買い求めやすく、

年齢問わず世界中に広く浸透しているCDの方が

せどりには適していると思うのは当然でしょ?

 

2:ライバルはやっぱりいる

 上記のような話をすると

「CDの方は広く生活に浸透しすぎている関係で

レコードに比べ、せどりをするライバルの人数も多い。

そうなるとライバルが少ないレコードの方でせどりをした方が懸命ではないか?」

みたいな意見も当然のように出てきます。

 

というか上記のような言い分を真に受けて

レコードせどりしてみようかな

って思った人って結構いるんじゃないですかね?

 

いやいや レコードの方もけっこうヤバいですよ

 

トップのレコードジャンキーとかほんと凄まじいやつらばかりで

言葉通り「人生をレコードに捨てている」人間ばかりなんですよ。

自分が欲しいレコードだけを購入してくれるジャンキーはまだ良いとして、

根こそぎ価値のあるレコードを、

情報を駆使して安く搔っ攫ってそれを売って、

本当に欲しいレコードを買うための資金にする連中には

なかなか困りものです

 

しかも既にレコードせどり自体は、せどりとしてやっていけるんじゃないか?

という情報が出回ってかれこれ3〜4年近く経っているので

そこそこの強力なブランド力を持つせどらーがいるかもしれません。

(というかレコードせどりで成功している!と言う人を

あまり見かけないのは、どうしてなんだろうか…?)

 

上記の内容はあまりに極端な例過ぎますが、

たしかにCDに比べ、レコードというジャンルは

ライバルの絶対数は圧倒的に少ないでしょう。

ですがセラーの質という面で、かなりイヤなライバルが多いジャンル

であるとも言えます。 

つまり、どのジャンルにもライバルはいるということです。

 

3:商品品質の問題点

そもそも

「CDに比べ、ライバルが少ないレコードの方でせどりをした方が懸命ではないか?」

というこの考え方をしている、もしくは思いつく時点で

その人はレコードの特徴を忘れている、

もしくはよく理解していないんじゃないかな?と思ってしまうんです

 

というのもこの考え方って

「レコードの品質は全て同じであって、

売れる商品を安く仕入れることができたらライバルと戦うことができる」

という考えの要素が結構強いと思うからです。

 

初めに言ってしまうと

CDとレコードの一番の大きな違いは

「商品の1点1点ごとに品質で違いがでてくる」

ということにあります。

 

これはせどりというか、

商品売買において本当に大きなネックです。

私がレコードせどりをしない方が良いと思う

最大の理由はこれかもしれません。

 

つまりどういうことかというと

CDって帯があるとか、初回版みたいな付加価値が付いているモノ以外は

CD自体、品質に違いはほぼ有りません。

たとえ傷があるCDを買ってしまったとしても研磨機で修正できるし、

CDケースがボロボロでも新しい物に取り替えるだけで見た目新品のCDに早変わりします。

 

ジャケット(CDの歌詞カードのこと)自体も色褪せたり、

若干端が潰れていたとしてもしても、

それが理由で大きなクレームにつながることはほぼ無いでしょう。

経験上、CDのジャケットの品質にやたらと気にするのは

私のような新品に近い状態で保存し続けたいコレクター気質の音楽好きだけです。

 

なので各CDひとつひとつに極端な差はほとんど発生せず、

CDの仕入れで一番重要な部分は、

「いかに価値のある(売れる)CDを安く仕入れることができるか?」

という、商売の基本の部分だけにしぼられます

 

この考え方は、ゲームせどりや家電せどり

古着以外のファッションせどりにも通じる話ですよね?

 

これがレコードの場合

付加価値に加え、

レコード盤やジャケット自体の品質が、売れる売れないの商品価値に直結してしまう

という大きな特徴を抱えてしまいます。

 

レコードはCDと異なりそれぞれが一点物なので、替えや修正は当然全く効きません。

なので本来1000円の市場価値があるレコードなのに

盤質やジャケットの質が悪いがために

半額くらいで販売しなければ売れないケースが多々出てきます。

 

イメージだと

CDで言う、ジャケットの替えが効かず傷が付きやすい

デジパックや紙ジャケのCDを常に扱いながら

さらにCDディスク自体の品質にも注意を払わないといけない

状況が常に付きまとう、みたいな感じです

 

なのでレコードの仕入れの場合

 「いかに価値のある(売れる)CDを安く仕入れることができるか?」

 というような考え方を改めて、

「いかに価値のある(売れる)レコードを、盤やジャケットの良い状態で安く仕入れることができるか?」

という考え方に切り替えなければなりません。

 

やってみたら分かりますけど

これって結構難しいです

 

しかもレコードもCDと同じで、

簡単に調達することができる商品に関してはどうしても

値段勝負になってしまうケースが多く

利益率も悪くなってしまい、

時給換算に直すとひどい数値になってしまうことが多々発生します

 

かといってレア盤だけを取り扱うのは

初心者には到底無理な話なので

そういう意味でも私は、

レコードのせどりを始めようとしている初心者の方には、 

 安全のためCDやDVDのせどりの併用を強くおすすめします。

 

まだまーだ続きます

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こういう音楽を聞いてたら

コーヒーが飲みたくなるよね!

 


Keith Mansfield - Life of Leisure [1968] - YouTube